プライベートアイランドの投資価値
過去何世紀もの間、世界の大富豪と称される人たちは自分の島、すなわちプライベートアイランドを所有してきました。それはプライベートアイランドが単に自 然の中での生活を楽しんだり、自らの所有欲求を満たしたり、ということの他に魅力的な要素を持っていたからです。それが投資対象としてのプライベートアイ ランド、島が生み出す経済的価値です。
島への投資価値は1920年代から認識され始めており、創刊開始間もないフォーチュン誌には、“”As a symbol of great possession, the privately owned island may yet supplant even the steamship.(偉大なる資産の象徴として、プライベートアイランドは船舶に取って代わるものである。)”と書かれてあります。
1950年代に入ると、島の売買が活発になるとともに、その価格も急速に上がり始めました。
現在、島の価格は数千万円のものから数十億円のものまで幅がありますが、その価格は多様な要素によって決定されます。たとえば場所や大きさ、本土への距 離・アクセス、天候や地形、水や電気などのインフラ開発度合い、さらにはその島が所属する国家の政治的安定性や税制などが影響してきます。
しかし、価格に対する影響度が最も高い要素としては、プライベートアイランドに対する需要が挙げられます。島は通常の住宅などと異なり、人間が創り出すこ とは出来ない資産であるが故に供給量が限られている一方で、世界の人口が増えるのにも伴い、プライベートアイランドに対する需要は高まり続けています。ま た国と地域によっては、国益や安全性のために島の売買を禁止しているところもあり、それが島の持つ貴重性を更に高める結果になっています。
言うまでもなく、需要が高まり、供給が不足するというのは良い投資としての原則です。
プライベートアイランドへの需要が高まった結果として、カリブ海の島々はその価格が過去10年で平均300%上がったと言われています。
さらに例を挙げると、1972年、ビジネス雑誌フォーブスの創業一族であるマルコム・フォーブス氏はUS$1MillionでフィジーのLaucala Islandを購入しましたが、彼の死後、その島はUS$10Millionで売却されました。
同じくフィジーのNaituba Islandは1969年、俳優のレイモンド・バー氏にUS$16,000で購入されましたが、1983年に彼はその島を購入した値段の200倍近いUS$3Millionで売却しました。
また、水道や電気などのインフラが整っていない島を購入し、リゾートとして開発していくことで更にその資産価値を高めることもあります。英ヴァージン・グ ループの創業者、リチャード・ブランソン氏は1978年、カリブ海のNecker IslandをUS$303,000で購入し、観光客が訪れるリゾート地として開発を行ってきました。現在ではその島の価値はUS$106Million と推定されています。実に購入時の350倍です。
このように、それぞれが唯一無二の存在である島に対する投資は、他の資産と比べても効率的なものと言えるでしょう。今後、供給量が変わらない島は益々貴重性が高まるのと同時に、買い手の裾野が広がり、流動性という意味でも高まりを見せるものと考えられます。
資産家が多い欧米諸国や産油国に比べ、日本での認知度はまだまだ低いですが、ツーリズムの広がりや富裕層の拡大により、プライベートアイランドに対する需要が高まるのは想像に難くありません。